IDEF




2016.4.26 新規
2017.1.12 IDEF3の翻訳を追加




 トヨタ生産方式の事を書いている辺りで、「プロセスフロー」だの「プロダクトフロー」だのと思いついたアイデアを書いていたのだが、そう言えば同じような事を以前どこかで見たような気になり調べてみたところ、IDEFという、これとほぼ同じ事を、更に広範囲に渡りシステム化したものが、既に30年前にアメリカで開発されていたことが判明した……orz。さすがアメリカ様というところか。
 日本語の文献を調べても、オンラインでは簡単な紹介しか存在せず、といって本を買うのも馬鹿馬鹿しかったので、理解しがてら2本の資料を翻訳してみた。



 IDEFについての正式な資料は、IDEFのページ内にあるのだが、最近ページが新しくなり、ユーザー登録のようなものをしないと資料を覗けなくなってしまった。半年前までは読めたのに。

 仕方が無いので、いつもお世話になっているDITCにあるものについては下にまとめておいた。ただしこれらはIDEFの創造期の1980年代の資料が殆どで、最新のものについては、上記ページから手繰るしかない。
しかし、IDEFの開発の動機やコンセプトを理解するのであれば、そうしたものが端折られた最新の資料よりも、DITC内の古い資料の方が良さそうである。IDEF0に関しても、1982年版を翻訳している。



IDEFとは?

 下のIDEFファミリーについての頭10ページ程に概略が書かれているので、それを読んで欲しいが、更に集中的に強調したいと思われるのは、同じ資料の最後のページに書かれている、以下の一文ではないかと思われる。

 恐らく、IDEFファミリー手法に関して最も強調したい論点は、複雑性に対応する為に、分析や設計、開発を行う必要のあるシステムを、バラバラで、かつ運用管理可能な塊へと分割するという手法の必要性が、次第に増大しているということである。対象となる分析や設計、製造活動のより良い実践法についての知識を、強化可能な手法でなければならない。適切に設計された手法は、モデル作成者の注意を重要な決定へと集中させると共に、無関係な情報や不必要な複雑さを覆い隠すことで、非熟練者の能力レベルを熟練者に並ぶレベルにまで引き上げてくれるのである。


 年毎に、複雑性を増加させている製品と、それを取り巻く環境に関する情報を、正確に把握し、上手く運用管理し、それを元にして設計・生産・ライフサイクル管理を行うには、このような大掛かりでシステマティックな手法を別途準備し、活用しなければならない、ということなのである。

 日本でIDEFを理解し、実際に導入できるような会社や組織は、殆ど存在しないだろうし、日本人には向いていないように思う。しかし、複雑性という強敵に対応するには、こうした大仰しい手法が必要であると言う事実を、見据えなければならなず、その手助けになればと思い、ここにまとめておく。






翻訳したもの:

IDEFファミリーについて
 IDEF0からIDEF6までの紹介。


IDEF0について(1982年版)
 IDEF0 機能モデリングのマニュアル。文法は古いものなので、文法については最新版(IDEFのページ内のもの)を参照のこと。


IDEF3について
 IDEF3 プロセスモデリングのマニュアル。










オリジナルの資料:




IDEFでリンクが残っていたもの:

IDEF Family of Methods Overview and Practical Guidlines for IDEF Use
 ->IDEFファミリーについての元資料。 P.124から






DITCのライブラリにある、IDEF関連の資料:


INTEGRATED COMPUTER-AIDED MANUFACTURING (ICAM)



ARCHTECHTURE PART I

Project Overview and Technical Summary Final Technical Report (FTR)



ARCHITECTURE PART II

VOLUME IV - Function Modeling Manual (IDEF0)
 ->IDEF0について(1982年版)の元資料

VOLUME VI - DYNAMICS MODELING MANUAL (IDEF2)

VOLUME VIII - COMPOSITE FUNCTION MODEL OF "DESIGN PRODUCT" (DESIGN0)



ARCHITECTURE PART III

VOLUME I - ARCHITECTURE PART III ACCOMPLISHMENTS

VOLUME II - Procedures

VOLUME III - COMPOSITE FUNCTION MODEL OF "DESIGN PRODUCT" (DE80)

VOLUME IV - COMPOSITE FUNCTION MODEL OF "DESIGN PRODUCT" (DES1)

VOLUME V - COMPOSITE FUNCTION MODEL OF "MANUFACTURE PRODUCT" MFG0

VOLUME VI - COMPOSITE FUNCTION MODEL OF "MANUFACTURE PRODUCT" (MFG1)

VOLUME VII - MFG01 Glossary

VOLUME VIII - Technology Transfer





その他:

A SAC B-52 AIRCREW SCHEDULING MODEL USING ICAM'S IDEF METHODOLOGY
 実際にIDEFを使用して、B-52の乗員のスケジュールを作っているらしいが、中身は未確認。





IICE (Information Integrated for Concurrent Engineering)


IDEF3 Process Description Capture Method Report

IDEF4 Object-Oriented Design Method Report

COMPENDIUM OF METHODS REPORT
--> IDEF6, 8, 9, 14について



IISS (Integrated Information Support System)
(かなり膨大な量があるのでIDEFに関係しそうな一部分だけ)

Volume V - Common Data Model System

Part 1 - CDM Administorator's Manual

Part 4 - Information Modeling Manual - IDEF1 Extended Development



KBSL

IDEF5 ONTOLOGY DESCRIPTION CAPTURE METHOD









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