都井岬 特設見張所




2012.6.30 年表を修正
2014.6.18 写真など変更




米軍の航空写真、全体図(M11-64、国土地理院)


米軍の航空写真、主要部の拡大(M11-64、国土地理院)


米軍の航空写真、灯台付近(M11-63、国土地理院)


国土地理院の航空写真、主要部西側(CKU7413-C31-3)


国土地理院の航空写真、主要部東側(CKU7413-C31-3)


国土地理院の航空写真、砲台らしき場所(CKU7413-C31-3)




配置図(都井岬見張所兵器調、アジ歴:C08010899600)を地図上にプロットしなおしたもの(位置は推測)




宮崎県の最南端にある都井岬にも電探が配置されていた。
引渡目録の配置図を見ると、標高295mの三角点の山に対空用電探が、そして都井岬灯台の近くに対水上用電探が配備されていたようであり、戦争直後の米軍の航空写真を見ると施設らしき建物が幾つか確認できる。また1977年頃の航空写真でも水槽らしきものや建物の周りの土塁が見て取れる。ただ灯台付近の遺構は良くわからない。
また引渡目録には記述が無いが、西側の287mの山頂付近に砲座らしいものが幾つかと、それらを結ぶジグザグの交通路らしいものが写っている。何があったのかは不明。

ここには日本で3台しか無い(工事中だが)1号4型が配置されており、遺構が残っていれば貴重な研究資料になると思われる。写真を見る限り破壊も無く何か残っているように思うが、岬馬の繁殖地となっているので立ち入りできないかもしれない。




日付 呉海軍警備隊戦時日誌による記事
昭和16年12月
-昭和17年1月
特設見張所、工事中
昭和17年3月 特設見張所 既設
昭和17年8月 特設見張所、乙(既設)、巳(未着手)
12cm望遠鏡1、7倍稜鏡2
電波探信儀1号1、電波探信儀3号1
92式特受信機改四1、95式短5号送信機1
訓令官房機密第1002号(17.1.24)
(電波探信儀1、3号)訓令官房機密第8712号(17.7.13)
電波探信儀3号は近く着手
電波探信儀1号装備予定は官房機密第8712号ノ2に依り中止
昭和17年9月 特設見張所(照聴所を除く)、乙
昭和17年12月 探信所(戊)工事中
昭和18年1月 官房機密第271号、電波探信儀(3号)装備工事打切の訓令(18.1.19)
特設見張所(戊)工事中
付属見張所(乙)(戊工事中)
昭和18年3月 探信所工事中
呉警備隊機密第5号ノ6、付属見張所位置変更の件呉海軍建築部長照合(18.3.20)
昭和18年4月-5 特設見張所(戊)工事中
昭和19年3月 探信所完備
昭和19年6月-7 既設見張所
昭和19年8月 官房艦機密第4170号に依り電波探信儀2式1号 設置工事中
官房艦機密第4192号に依り電波探信儀3式1号 設置工事中
昭和19年9月 既設探信所、官房艦機密第4192号に依り3式1型電探装備工事中
既設見張所
昭和19年10月 既設探信所、電波探信儀3式1号1型 完備
見張所 完備
昭和19年11月 電波探信儀完備に依り見張所撤収兵員は探信所員となる
見張所→探信所に
電波探信儀3式1号1型1基 修理中、3式1号3型1基 呉廠試験の為装備
昭和19年12月 3式1号1型1基、3式1号3型1基 完備
昭和20年1月 既設 3式1号3型1、3式1号1型1
2式1号1型改三1(工事中)
昭和20年2月 完備 3式1号1型1、3式1号3型1
工事 2式1号1型1、3式1号3型1、2式1号2型改三1
昭和20年?月 引渡目録(都井岬見張所兵器調 C08010899600):
2式1号電波探信儀1型改三 1、3式1号電波探信儀1型 1
3式1号電波探信儀3型 3、3式1号電波探信儀4型(空中線倒壊) 1
3式3号電波探信儀2型 1
TM式短移動無線電信機改四 3、92式3号送信機(未装備) 1
15KVA自力発電機(1基工事中、1基未装備) 2
6KVA自力発電機(工事中) 4、1KVA自力発電機 2
25mm機銃 3(3201)、13mm機銃 2(2920)、小銃 65(5660)
補助建物 2


引渡(米軍資料):
電波探信儀:2式1号1型 2基(1基は工事中)、3式1号3型 4基、仮称1号4型 1基
TM式短移動受信器3、送信機1、25mm機銃3(3400)、13mm機銃2(2800)
15KW発電機、6KW発電機、兵舎及倉庫1





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