西播磨遠征4 もはや遠征ではなく、ただの観光 その1
令和6年 2月23日~25日

中道子山城から南西を望む、右奥に淡路島
今度こそ宮崎県へ行く予定だったのだが、今回もまた遠征先を巡って迷走することになった。
まず、恒例だった1月最初の三連休に私が動けなかった。今いる会社は第一土曜日が出勤日であり、そして転職直後で試用期間中である私には、有給の残高がほぼ無かった為だ。
そこで2月の建国記念日を挟んだ三連休に遠征を予定したのだが、今度はYさんの家庭の事情でこれまた延期せざるを得ず、結局その2週間後の天皇誕生日絡みの三連休となった。
こうも定まらないと、早期予約が必要になる飛行機移動が前提の宮崎遠征は困難になる。そしてこうした場合には、東京からのアクセスが容易で、城の残弾も多く、冬でも降雪が少なく、更には広島から車での移動も何とか可能な兵庫県南部が遠征地となることが多い。実際に西播磨遠征は通算で4度目になる。
そして遠征のスケジュールなのだが…。
そもそも、私は大まかな遠征先については希望を出すものの、攻略目標の選定については、基本的にKさんに一任している。これまでKさんからは、年甲斐もない密できつい日程が出て来て、こちらで目標数を削り調整することが多かった。しかし前回の遠征で気力体力の衰えを思い知らされた為なのか、今回は極めて緩い日程が出て来たのである。その為に却ってこちらで目標を追加しようかと考えたくらいであった。
ただ、これくらい緩い日程でなければ、老人の域に入りつつある我々には、今後も遠征を長く続けることは難しいだろう。そして、悪天候による為とはいえ、普通の観光旅行並みになってしまった今回の遠征は、これまで30年続いてきた城攻め遠征行の、終わりの始まりになるかもしれない。
2024年2月23日
午前5時起床。6時出発。
連休初日だけあって、山陽自動車道の車は多い。更にトラックも多いので移動に時間がかかった。その為、集合時間の30分くらい前に到着するように計画していたのだが、集合10分くらい前に到着した。
姫路駅南ロータリーの駐車場に停める。この駐車場は、最初の20分は無料なのだが、それを超えると途端に30分450円に跳ね上がる(休日料金)。20分もあれば集合作業は余裕だろうと考えていたのだが、トイレやらなにやらで手間取り、たった1分オーバーして450円を取られる羽目になってしまった。
集合時に簡単に作戦会議を行う。雨が上がっていたものの、これまで3日以上雨が続いて足場が心配だったので、当初の予定であった相生・赤穂周辺の光明山、八幡山、鍋子、下土井を諦め、整備が行き届いて足場の良さそうな中道寺山城へ向かうことにした。
中道子山城


左:南東尾根、櫓台の石垣、右:南のピークの東下の土塁、奥に門跡


左:門跡を内側から、右:南のピーク


左:南のピークを北東から、手前に堀、右:主郭南西の桝形を南から


左:主郭南西の桝形、右:同左


左:主郭を南西から、右:主郭北縁の土塁


左:主郭東端から麓を見下ろす、右:主郭南側は平坦面が不明瞭


左:南のピークの西下の郭、右:北西端の郭


左:北西端近くの虎口の石垣、右:同左


左:井戸の有る郭、右:同左にある井戸
森林総研・森林土壌デジタルマップより
麓に駐車場がある。途中まで舗装道であり、残りも整備された遊歩道。泥濘も無く、公園化されている範囲は、一通り見て回ることができた。主郭南西にある桝形の方形土塁が良い。
続いて野村城へ向かうのだが、途中、志方の(自称)台湾料理屋で昼食。
コマ焼き、というのを食べる。中華風に味付けされた豚薄切り肉炒めだったが、何がコマなのかよくわからない。豚コマ(小間)焼きということか?。
野村城

このあぜ道の先から山に取り付ける…筈
森林総研・森林土壌デジタルマップより
城郭放浪記の情報の通り、南西麓のあぜ道へ向かう。しかしここ最近耕作放棄されていたためか、あぜ道に草が生い茂って藪になっており、こちらからの侵入は諦める。
そこで城の東側へと回り込むのだが、こちらは加古川学園(少年院)の正面玄関前。妙な緊張感が漂っている。
雨がパラパラ降り始めたので車道脇に駐車して車の中で待機していたら、刑務官3名が近寄ってきて、やんわりと退去すよう要請されたため撤退する。
天気が読めなくなってきたので目標を変更し、雨でも大丈夫そうな田原城と鶉野飛行場へと向かうことに。
田原城


左:南西から、右:西側は不明瞭


左:神社を北東から、右:奥が主郭


左:主郭は藪、右:主郭の北下の郭


右:
森林総研・森林土壌デジタルマップより
思ったよりも城だった。裏手は多少藪になっていた。
鶉野飛行場


左:南西の機銃座、右:地下への階段


左:機銃座、右:同左


左:機銃座から地下待機所への入り口、右:側面の方形穴は砲側弾薬庫


左:地下発電所、右:地下爆弾庫


左:資料館の紫電改と97式艦攻の模型、右:航空機掩体跡


左:北の機銃座、右:銃座内部


北の機銃座
森林総研・森林土壌デジタルマップより
銃座の地下にある待機所に降りてみたかったが、塞がれていて入れなかった。
飛行場の滑走路跡に資料館が出来ていた。紫電改と97式艦攻の実物大模型が展示されており、入場は無料。なかなか良かった。
それから笹倉城の手前まで行ったものの、また雨がぱらついてきたので、16時だったものの本日の作戦はここで終了ということに。
ホテルまで移動しチェックイン。大浴場でゆっくり休んでから、近くの居酒屋へ。
比較的安い店で、3人で1万円ほど。私の分は運転代としておごっていただいた。
日本酒のレパートリーだけが少なかった。
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